◆特集 - 第47回三田祭
三田祭の歴史(前編)に引き続き、今回は後編として、第16回三田祭(昭和49年)から、第46回三田祭(平成16年)までの歴史をお伝えする。学生運動が終焉を迎え、好景気の波におされて「楽しさ」を追求していった時代と、バブル経済が破綻し本来の三田祭の意味を模索し続けている現在までを振り返りたい。昨年、40年ぶりに統一テーマの設定をしなかった三田祭であるが、これまでの三田祭のテーマ一覧を収録した。それぞれの時代を象徴するテーマから、三田祭47年間の歴史を改めて見てもらえると幸いである。
▲1983年度三田祭パンフレット
この付近は、学生運動と享楽の狭間で三田祭は迷走していた。
中庭にステージが登場した。
高度経済成長を反映して、福引の賞品として、初めて車が登場する。
哲学色もほぼ消えつつある。巻頭の委員長挨拶も同様に、挨拶文らしくなりつつある。
また、「ラーメン二郎」が開店し、パンフレットの界隈図に載った。
パンフレットの誌面が、大きく変化した年である。可読性のことを考え始めていたようだ。ゼミや展示発表は学部ごと、ジャンルごとに並んだ。
▲1988年度三田祭パンフレット
バブル景気に背中を押される格好で華やかな学園祭ブームが巻き起こる。そのころの三田祭はどうであったのか。
三田祭グッズがこの年に初登場し、「Keio Gals Calendar」やトレーナーなどが売られた。
珍企画が目白押しの年であった。
「ギネスに挑戦!握手会」握手した人数のギネス記録を目指す企画。
「一日三田実委員長」徳丸純子というアイドルによる企画。
「新一万円札発行記念企画」最大の数字を持ってきた人に賞品。
▲1992年度三田祭パンフレット
女性の三田祭委員長が誕生。
三田祭30周年。パンフに塾長挨拶登場。
昭和天皇のご容態が芳しくなく、全国的に学園祭自粛ムードであったなか、行われた。
銀杏美人コンテストや中庭大賞が行われる。
三田祭公式パンフレット誌上で慶大模試。
▲1994年度三田祭パンフレット
全国の大学祭に先んじて環境対策開始。
三田祭マスコット「サイ」登場。
環境プロジェクト発足、エコ容器導入、分別回収。
三田祭から塾生の多種多様な発表の集大成をテーマとしてひとくくりにする必要は無いということで、昭和39年度の第6回三田祭以来、実に40年ぶりに統一テーマを設定しないこととなった。
▲1997年度三田祭パンフレット
▲2001年度三田祭パンフレット
▲2005年度三田祭パンフレット
回 | 年 | キャッチフレーズ |
---|---|---|
47 | 2005 | 無し |
46 | 2004 | 無し |
45 | 2003 | Be colorful! |
44 | 2002 | Live! |
43 | 2001 | 世界の三田祭 |
42 | 2000 | 楽しみ方180000通り! |
41 | 1999 | 2000年のトビラが見える!三田祭 |
40 | 1998 | 雨天常套、三田祭結構! |
39 | 1997 | ひい、ふう、みたさい。出席取るって本当ですか |
38 | 1996 | ファイト三田祭 |
37 | 1995 | きっと、ジョージやサムも来てくれる。'95三田祭 |
36 | 1994 | 年末三田校舎拡張工事 |
35 | 1993 | 急性三田祭中毒 |
34 | 1992 | ハジけて三田祭 |
33 | 1991 | タマニハ学校ニ来給ヘ |
32 | 1990 | 三田祭に乾杯 |
31 | 1989 | 三田祭にしやがれ |
30 | 1988 | なくったっていいじゃない |
29 | 1987 | 祭りだわっしょい ええじゃないか |
28 | 1986 | 発気揚々あら らっきょう |
27 | 1985 | PrimeよりPriming |
26 | 1984 | ピーターパンご自由に |
25 | 1983 | 三田祭に来るとは余程、暇なんですね |
24 | 1982 | 夢幻 |
23 | 1981 | 現代の拡散的状況からの脱出への一考察 |
22 | 1980 | ワルツ合戦大いなる無駄ー大学祭 |
21 | 1979 | Walkin'Again昨日まではただのたわむれ、でも今日からは本気さ |
20 | 1978 | 翼をなくした鳥たちは堕ちてゆくしかないのだろうか |
19 | 1977 | 点在する意識に基盤を与え内包する可能性の表出を |
18 | 1976 | 日常と非日常の境界線を失った混沌とした豊かさの中から |
17 | 1975 | 時代的閉塞状況の中自己の視座の確立を |
16 | 1974 | 回帰なき永劫の試行を |
15 | 1973 | 喪れた存在の基盤をわれらの日常に取り戻せ |
14 | 1972 | 浮遊せる苦悩の中から |