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塾生インタビュー #2
■ベンチャー通信統括マネージャー
 朽木敬之さん

出身:宮崎県立宮崎西高等学校
学部:法学部法学科3年

2003年 ベンチャー通信統括マネージャー就任

ベンチャー通信
http://www.v-tsushin.jp/index.php



ベンチャー通信とは?

「雑誌メディア、空間メディア、ウェブメディア」などの様々な媒体を通して起業家の生き方や理念を伝えることで,学生に対し自分のキャリアを考えてほしいということを目的としている学生団体です。早稲田や慶應、東京大学などの学生3人〜4人程度を中心に活動しており,年2回発行される「ベンチャー通信」や各種イベントなどを活動の軸としています。従来は「ベンチャー通信」を中心とした活動でしたが,最近は雑誌「ベンチャー通信」の発刊だけではなく、直に起業家の話を聞く機会を設けた起業家講演会や、自分のキャリアを考える場を提供できるような就職イベント「就職フェスティバル」なども積極的に行っており、お陰様で毎回150名前後の大盛況となっています。

※ベンチャー通信

明石智義氏が慶應大学商学部在籍中に「起業家の熱い思いを学生に伝えたい」と思い立ち上げた団体「風雲児メディアネットワーク」(現在のベンチャー通信)の発行する雑誌で、ベンチャー志向の学生を対象としている。「ベンチャー通信」は全国の大学やイベントなど約200箇所で配布されている。



― 朽木さんがベンチャー通信の活動に関わるきっかけは?

 実はベンチャー通信の前にビジネス系サークルに所属していました。ただ,活動内容が学問的であり,知識は付くが実践的でない事に不満を持っていた時に,そこの先輩が明石さん(ベンチャー通信の設立者)のことを話していて、「ベンチャー通信」に興味を持ちました。一度、是非お会いしたいと思って、その先輩にお願いして、明石さんを紹介していただきました。そこでより実践的なベンチャー通信の活動内容に興味を持ち関わりました。

 ベンチャー通信では、自分たちで起業家の取材アポも入れないといけないし、雑誌発刊のために広告(協賛金)も取ってこないといけないんですよ。自分の2年間の大学生活ではそんなこと思いつきもしなかったし、学生では到底そんなことは無理だと思い込んでました。実際にそれをできるという事を知ったときは、ビックリしましたね。考え方と視野が一気に広がりました。そういう意味では、情熱とビジネスを兼ね備えた「ベンチャー通信」自体が「ベンチャー」だというのを感じました


― 朽木さん的なベンチャー通信の素晴らしさとは?

 やはり一番の魅力は様々な起業家に会える事です。ベンチャー通信に入る前は起業家=傲慢な経営者というイメージが強かったのですが,実際の起業家の方々は誠実な人でした。起業家の取材が終わった後に、わざわざエレベーターまで送って頂き,自分みたいな学生に対しても、深々とお辞儀をしてくれたのには感動しました。

 もう一つの魅力は自分が関わったインタビュー記事に対して読者から何らかのアクションがある事です。例えば、以前,トレンダ−ズ株式会社,代表取締役社長の経沢香保子さんのインタビューをベンチャー通信に載せた時に,経沢さんの言葉に感銘を受けた関西の大学生がわざわざインターンをする為に東京に来たという報告を聞くように,自分が書いた記事に対する反応を聞いたときは、記事を作って良かったと報われる最高の瞬間です。


自分達の夢を実現する手段としてほしい

― 多くのお会いした起業家の中で特に印象に残った起業家について教えてください。

ベンチャー通信第7号でインタビュー記事を掲載させて頂いた,リンク&モチベーションの小笹芳央氏です。小笹社長がおっしゃった「自分株式会社」「人に何かの価値を与えられる人間に!」という考え方に共感しました。「自分株式会社」とは「企業と自分の関係は従属ではなく、対等に」,「人に何かの価値を与えられる人間に」とは「最初から人に何かを求めるのではなく、自分から積極的に他人に何かを与える事で将来的に返ってくる」という意味で,「社会の中で自分がどういうスタンスを取ることが必要か?」 という事を考えさせられました。

このインタビューを通し、ベンチャー通信の活動に対する自分の考え方に大きな影響を与え,ただ漠然とベンチャー通信に所属する1人ではなく,ベンチャー通信に対して「貢献する事」と「与える事を」常に考えていくようになりました。


―朽木さんがベンチャー通信の活動で「辛い」と思った事はありますか?

 やはり少人数で活動しているので1人1人に対する仕事量が多く,それにつれて時間的制約が厳しいことですね。その為,他の人と交流する時間をもてなくなるのは辛いです。ただ,こうした辛さの一方で,起業家にお会いするという貴重な経験を同時に味わえるので,非常にやりがいを感じます。


― 慶應大学や塾生に対するメッセージをどうぞ
 早稲田大学に比べると、ビラ配りや雑誌配布、起業家講演の為の教室確保など規制が厳しいと思います。学生団体活動に対する規制を緩めてもえるといいかなと思います。笑)
あと塾生に対しては、意識が高く優秀な人々が多いので,ぜひそういった人達が集まって会社やNPO,学生団体などを積極的に立ち上げて,自分達の夢を実現する手段としてほしいと思います。あ、あとベンチャー通信をよろしくお願いします!笑)


取材   吉川英徳



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