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塾生インタビュー #14
■AZコンテスト2003渉外担当
 清村篤さん(経済学部)



■こういう風に撮りたい、こういう言葉を言ってほしい、それを引き出す

―ドキュメンタリーを撮り始めた経緯を教えてください。

清村 高校生のときから映像製作には興味をもっていました。大学に入ってサークルを選ぶ際にいろいろなサークルを実際に見てみたんですが、その中でも一番映像製作に力をいれているな、と感じたのがAZだったんです。


―そこからのめりこんでいったわけですね

清村 そうです(笑) それまでは特別ドキュメンタリーに思い入れがあったわけではないんですが、入部して実際に製作してみるとこれが本当に楽しくて・・・。本格的にドキュメンタリーというジャンルに興味が出てきたのはそこからです。作るだけではなく他の人が製作した作品も精力的に見るようになりました。


―何がそこまで清村さんをひきつけたのでしょう?

清村 一般的にドキュメンタリー製作の大まかな流れは@入念に下調べをするA実際にカメラを持って撮影するB撮影した映像を編集する、といった感じです。そのなかでも僕が特に面白いと感じるのは撮影している時です。よくドキュメンタリーはリアルを映し出したものだという風に言いますが、カメラを持っているのが人間ならば、必ずそこにその人の主観が入ります。そして撮る以上は「こういう風に撮りたい、こういう言葉を言ってほしい」という思惑があります。それをいかに引き出すか、というかけひきが面白いんです。それを自然に引き出せたときは最高にうれしいです。

―なんだか今の僕の心境みたいですね(笑)



ここからは12月6日、7日にせまったAZコンテストについて今年度実行委員長の金井さん(中央大学理工学部)にお聞きした。


―AZ contestのコンセプトは「ドキュメンタリーの持つ魅力を広く世間に伝える」ということですが…

金井 ドキュメンタリーって他の映像作品に比べてなかなか触れる機会がないと思うんです。このコンテストを通して多くの方がドキュメンタリーの面白さを知ってくれればと思っています。今年度は初めてドキュメンタリーを見るような人でも楽しめるようにプログラムを組みました。特に初日はそういった人向けに、いかにもドキュメンタリーというような敷居の高いものではなく、小学生が作成したドキュメンタリーを上映するなどの試みを企画しています。初めて見る人には「あっ、こういうのもドキュメンタリーなんだ」と思っていただけるはずですし、逆に見慣れている人の目にはには新鮮に写ると思います。


規定テーマ部門の今年度のテーマがMade in Japan ということですが、どうしてこのテーマを設定したんですか?


金井 このテーマから作品を作ってもらうわけですから、あまりにも漠然としていてはいけませんし、かといって具体的にしすぎると作品の個性を損ねる可能性があります。そういった意味ではちょうどバランスのいいテーマを選ぶことを心がけました。そのなかでもMade in Japan に決めたのは、日本というテーマを選ぶことで観客にも身近な作品として見てもらえると思いました。


―かなり観客の方を考慮した映画祭になっているということですね。

金井 そうですね。2日目には観客賞などを設け、質疑応答の時間も多めにとっています。出演者と観客全員で作り上げる映画祭になればと思っています。






■□ドキュメンタリー映画祭 AzContest2003□■

■ ドキュメンタリー映画祭AzContest2003開催!
「ドキュメンタリーの持つ魅力を広く世間に伝える」をコンセプトに
今年で4回目を迎える映画祭。12月の6、7日の2日間開催致します。
例年行われるフリーテーマ部門に加え本年度は、招待作品やトークイベント、
規定テーマ部門など、様々なプログラムでお送りいたします。
  
2003年12月6日(土)『First Step for Documentary』 open 13:00 start 13:30

2003年12月7日(日)『フリーテーマ部門』open 11:00 start 11:30

AzContest公式Webサイトhttp://www.dc-az.com/azcontest

会場:アムラックス東京5Fアムラックスホールhttp://www.amlux.jp
  
チケット情報
  12月6日  前売り\1000 当日券\1200
  12月7日  前売り\1000 当日券\1200
2日間パス 前売り\1800 当日券\2000

全国のぴあStation/Spotにて店頭販売。
全国のファミリーマート・サンクス・セブンイレブンにて予約済みチケット引き換えも可能です、詳しくはWeeklyぴあをご覧ください。
■  12月6日 『First Step for Documentary』
ドキュメンタリーについてどのようなイメージを持っていますか?
『First Step for Documentary』では、豊富なプログラムによってドキュメンタリー世界の拡張を試みます。ドキュメンタリーに関心のある方から、初めてドキュメンタリーをご覧になる方まで満足していただけるようなプログラムです。

◆13:30 『小学生が作るドキュメンタリー』

中央大学総合政策学部助教授 松野良一指導のプロジェクト「高松子供放送局」「嘉手納こども映像祭」の作品を上映。福井県高浜町、沖縄県嘉手納町のITインフラを有効活用するため、地域密着型の映像コンテンツを子供たちが制作。作品は放送やWeb配信で発信され、大変なインパクトを与えた。

◆14:50 『河瀬直美監督作品「追臆のダンス」上映』

【追臆のダンス】
日本の写真界を牽引してきた写真評論家、西井一夫の最後の日々。余命幾ばくもない西井本人から撮影を求められた河瀬監督は、動揺しつつも西井の下に通いだす…。

【河瀬直美】
69年奈良県生まれ。
幼い頃に生き別れた父を探す過程を描いた「につつまれて」、養母との日常生活を紡いだ「かたつもり」で、山形国際ドキュメンタリー映画祭国際映画批評家連盟賞><審査員特別賞>をそれぞれ受賞。また劇場映画デビュー作となった「萌の朱雀」でカンヌ国際映画祭<カメラドール>を史上最年少で受賞。最新作は「沙羅双樹」

◆16:10 『フィルムからビデオへ −ドキュメンタリーの現在性−』

誰もがビデオを片手に撮影できるようになった現在。フィルムからビデオへ、機器の転換はドキュメンタリーというジャンルに何をもたらすのか。ビデオ作家佐藤博昭氏のトークセミナーに加え、ビデオによるドキュメンタリーとして東京ビデオフェスティバル大賞作品「Rogo」を参考上映。

◆17:20 『規定テーマ部門』

参加者は、主催者側が規定したテーマに沿ったドキュメンタリー作品を3ヶ月という期間の中で制作。リサーチ力、視点、編集技術など、ドキュメンタリーの制作に必要な能力を競い合う。グランプリには10万円、準グランプリには3万円が贈呈されます。今回のテーマは「Made in Japan」公式Webサイトhttp://www.dc-az.com/azcontest上にて情報を随時公開。

◆審査員紹介

佐藤博昭
ビデオ作家・日本工学院専門学校教員。マルチメディア、放送メディアの教壇に立つほか、日本大学芸術学部講師、個人映像のビデオ作家クラブ「SVP」代表。CSグリーンチャンネルのアグリネットビデオレポーター育成に関わる。著書に「スーパーアヴァンギャルド映像術」ほか。

小口詩子
映像作家。ダンスインストラクター、編集、映画宣伝、映像製作、美大助手の職を経て、映像中心に領域を超えたパフォーマンスやセッションを展開。体表作に「雨」「バラ科たんぽぽ」など。映画祭の作品選考、アーティストフィーチャーのイベントコーディネートやワークショップ等若手の発掘育成にも力をいれ、様々な大学で教鞭をとる。


■ 12月7日 『フリーテーマ部門』
全国から応募された作品の中からプロ・アマ問わず、最も優れたドキュメンタリーを選ぶ『フリーテーマ部門』選りすぐりのノミネート作品6作品を上映します。グランプリには賞金15万円、準グランプリには5万円が贈呈されます。

◆審査員紹介

田口ランディ
1959年東京生まれ。2000年に実兄をモデルとした処女小説「コンセント」を発表し直木賞候補に。エッセイ・小説と様々な分野で作家活動を展開。インターネット上でも継続的にメールマガジンを配信し、多数の読者を集める。近著に「7 dais in BALI」「聖地巡礼」「旅人の心得」など。田口ランディ公式HP http://www.randy.jp/

森達也
ドキュメンタリー作家。テレビ・ドキュメンタリー制作を経て、97年にオウム真理教の荒木浩を主人公とするドキュメンタリー「A」を発表。高い評価を受ける。続編の「A2」で山形国際ドキュメンタリー映画祭2001で<特別賞><市民賞>をW受賞。森達也公式HP http://www.jdox.com

諏訪敦彦
映画監督。90年よりテレビ東京でドキュメンタリー番組の演出を務める。97年「2/DUO」で劇場映画デビュー。同作にてロッテルダム国際映画祭<NETPAC賞>を受賞。99年に長編第2作「M/OTHER」を制作。同作品にて第52回カンヌ国際映画祭<国際批評家連盟賞>を受賞。最新作は「H story」

◆プログラム
11:30『土徳−焼跡地に生かされて』
13:50『かけがえの前進』
15:10『熊笹の遺言』
16:20『レター』
17:40『人生紙芝居』
18:10『アフガンアライブ』
19:00『審査発表・表彰式・作品講評』

※各作品の概要については
公式Webサイトhttp://www.dc-az.com/azcontestをご覧ください。

■お問い合わせ azcontest@dc-az.com
AzContest実行委員会まで。
質問等ございましたら、お気軽にご連絡ください。


取材   阿部瑞穂



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