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慶應IDOL #3
■小島真実さん

出身:慶應NY学院高等学校
学部:理工学部

ソングリーディングユニコーンズで活躍中


第3回目のKEIOアイドルは小島真実さん。アメリカ NY州で生まれ、二重国籍を持つ小島さん。現地校、NY学院、そして慶應大学理工学部へと進学。

 現在ユニコーンズのソングリーディングに所属。今年の大会では見事優勝を果たした。ソングの魅力、そしてソングを通して得られるものとはなんなのだろうか。



ソングリーディングユニコーンズとして

Q、なぜユニコーンズに入ろうと思ったんですか?
小さいころバレエや器械体操を習っていたおかげで体が普通の人よりは柔らかかったので、それをいかせるかなあと思いました。でもなによりダンスがしたかったからですね!あと、理工学部は女子が少ないので、女の子だけのサークルに入って友達を増やそうと思ったのもきっかけのひとつです。

Q、1年間の活動内容を教えてください。
 11月に三田祭、3月にソングの大会があり、それに向けて練習します。今年の3月の大会では優勝することができました。でも実は去年の大会ではなんと最下位だったんですよ(笑)

Q、最下位から一気に優勝することができた理由は?
 去年は1年生が多くて経験者である上級生が少なかった。1年生は初めてだったために何をすればいいかわからなかったんですね。その結果最下位だった。でも、この苦い思い出がバネになりましたね。ソングはチーム演技なのでとにかく一体感が大事。この一体感をだせるようにひたすら練習しました。優勝が決まったときは大泣きしましたね。

Q、ソングの魅力はなんですか?
 ソングは団体競技。さきほども言ったように、チームには一体感が必要とされます。でも、その中でいかに自分の個性を出せるか、その探究には終わりがありません。そこがソングの魅力なんです。みんなと同じ動きをしながらも、なにか他の人とは違うって思われるようなダンスをしたいですね。

Q、ではユニコーンズの魅力は?
私は共学だったけど、ユニコーンズはどうやら女子校ノリそのものらしいんです。男女関係でごちゃごちゃするってこともないですし。あと、飲み会より食べ放題に行く方が多いし(笑)やはり女の子だけの特有の雰囲気があって、練習などを通じて、上下関係なくみんなすごく仲良くなれるところが最大の魅力ですかね。


日本に住むのは大学入学してから初めてとなる。
小島さんの目に日本はどう映ったのだろうか?
そして、アメリカと日本は彼女にとってそれぞれどういう存在なのだろうか?
グローバルな視点から、生まれ育ったふるさと、
そして祖国に対する熱い思いを語ってもらった。

Q日本の大学に来て一番苦労したことはなんですか?
 まず、日本語だけの授業っていうのがつらかったですね。NY学院では国語と日本史の授業は日本語でしたが、あとの科目ほとんどは全部英語だったので。NY学院では先生が、この子は日本語が苦手なんだな、とかわかってくれていて配慮してくれましたが、大学じゃそんなことしてくれない。当たり前ですけど(笑)あと、話すのは日本語でも平気ですが、書く方だったらやっぱり英語の方がよくて。レポートとかつらく感じるときもあります。

Q生活面で苦労したことは?
 電車通学ですね。NYでは車通学だったので。満員電車や、よっぱらい、過激な中吊り広告まで(笑)なにもかも最初は慣れませんでした。

Q NYに帰ってみて、日本との違いと感じるのはどういうところですか?
 私の実家は田舎の方にあるので、庭に鹿や野ウサギがきちゃうくらいすごく自然が多いんです。あと、アメリカの道はすごく広い。日本の道は狭くてこわいので一度も運転したことがありません(笑)全体的に見て、アメリカの方が日本に比べておおざっぱで開放的な気がします。

Q日本のここが好きっていうところはありますか?
 日本の春は好きですね。NYには春がないんです。冬から突然に夏になったりして。アメリカでは9月から新学期が始まりますが、日本は4月からですよね。だから春は新しい始まりを感じさせる季節となるので好きなんです。京都の桜を見に行ったことがありますが、桜も日本の方がはかない感じがして好きです。

Q、NYに帰りたくなったりするときはどんなときですか?
 初めのころ、アメリカに帰りたいときっていうのは「現実から逃げたいとき」だったんです。入学したときは日本でがんばろうって思ったんだけど、がんばりすぎちゃったのかな?つかれちゃって、二年目は夏休みを待たずにGWにかえったりしましたね。NYはやはり生まれ故郷なんで、肩の力も抜けて、落ち着く場所なんです。でも、今回帰ったときは現実から逃げたいって気持ちはありませんでした。今は日本が好きです。

Q今は日本での生活も慣れたということですか?
 そうですね。実は私が一番環境の変化を感じたのは現地校からNY学院にうつったときなんです。現地校では日本人は私一人だったのですが、NY学院ではまわりがみんな日本人で逆に違和感を感じました。それに友達同士で話すような日本語、たとえば「マジ?」みたいな(笑)そういう日本語がうまく話せなくて苦労しました。NY学院からこっちの大学に来たときの気持ちは地方から上京してきた人たちとあまり変わらないような気がします。初めて親元を離れて一人暮らしして、初めは慣れないことだらけだったけれど、今ではこの生活にもずいぶん慣れてきたと思います。

Q、本音で話せるのはズバリ日本語、英語どっち!?
 うーん、その時々というか、親とは日本語で話したり、妹とは片方日本語でもう片方が英語でケンカしたり(笑)こっちでNY学院の友達に会うときは英語で話します。あと、何語の夢を見るの?ってよく聞かれるんですけど、アメリカにいたころは英語の夢を、今は日本語中心の生活を送っているので日本語で夢を見ることが多いです。結局そのときの環境で変わるんですよね。

Q、これからの大学生活どう過ごしていきたいですか?
私、本当はアメリカの大学に行きたいと思っていたんです。なぜ、日本の大学に来たかというと、祖国を知りたかったから。あまり帰らないでいると、祖国を忘れちゃうからって理由で小さいころから必ず年に一回は日本に来ていました。両親は私に「アメリカを知っている日本人」になってほしかったんです。でも、年に一回行くだけで住んだこともなかったので私は逆に自分のことを「日本を知ってるアメリカ人」だと思っていました。ですから、日本で“生活する”ことで、初めて祖国を内側から知ることができると思ったんです。とりあえず日本の大学を卒業することが目標。あとは日本国内のいろんなところを見てまわりたいですね。


取材   大平明日香
 猪狩祥平



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