■ミスター慶應コンテスト2006 エントリーナンバー6
吉田雄一さん(経済学部3年)

 広告学研究会とア式のサッカーサークルに所属し、入ゼミに行く途中で事故に遭ったからノンゼミだという経済学部3年、吉田雄一。彼は常に自由を求めている。
 見た目は、“チャラい”と表現されるのかもしれない。しかしクールに話すその顔に、時折笑みがこぼれるときがある。俳優の藤原竜也を思わせるような―そう伝えると、彼は恥ずかしそうに笑った。言葉を慎重に選びながらインタビューに答えてくれた吉田さん。このインタビューが本音かどうかは、最後までお楽しみだ。






吉田雄一さんのBlogはこちら
http://blog.livedoor.jp/yoshidayuuichi/?blog_id=1943223


■ゆるいテイストで

「ミスターコンテストに出ることは、親にも話してないですね」そう語る吉田さんだが、出場のきっかけは何だったのだろう。

誘われたんですよ。シトロン(注1)の人が知り合いづてにミスターコンテストに出る人を探していて、選ばれたみたいですね。

―自己紹介をしてみて下さい。
ゆるいテイストが好きですね。割とナンセンスな感じで、適当なんです。
高田純次とかリリー・フランキーが好きですね。

―リリー・フランキーですか。『東京タワー』を読んだときは泣きましたか?
途中までしか読んでないんですよ(笑)

確かに、ゆるめだ。

(注1)シトロン(Cytron)
ミスター慶應コンテストを主催しているサークル。
http://mottok.web.fc2.com/motto-k/artlive.html

■見てもらうのが一番早い

去年の10月くらいからmixiを始めたという吉田さん。ジャーナル部員が気になる噂について聞いてみる。

―mixiにはまっているというのは本当ですか?
今は少し落ち着きましたね。はまっているときは毎日日記を書いたり、家にいるときはほとんど見ていたり。今でも携帯でやっています。

―mixiのどんなところにはまったんですか?
僕は基本的に文系で、日記を書いたり文章を書いたりするのがすごく好きなんです。広研で出している雑誌にも毎回コラムを書いていて、表現するのが好きなんですよね。それを友達に面白いとか言われて感想を聞くのが楽しかったりします。

日記の内容を尋ねると「見てもらうのが一番早いですね」と笑う。今はミスターのブログでも吉田さんの日記を読むことができるが、どのようなテイストなのか気になるところだ。

日記には自分なりの独自のスタイルがあって、誰かが自分の書き方でそれらしく書くと「吉田の日記っぽい」と突っ込まれるようなスタイルですね。どういうのが楽しいかなって思いながら好きなように書いています。

「ゆるい」と言いつつも、どこかにこだわりを感じさせる吉田さんだ。

■実は料理○○が好き

―読書はよくされるんですか?
そうですね、本も漫画も好きで読みますね。読むことが好きっていう感じです。

―お奨めの本や漫画はありますか?
一番好きな作家は東海林さだお(注2)ですね。料理は全然できないんですけど、料理漫画が好きなんですよ。漫画でいえば『将太の寿司』、『美味しんぼ』、『ミスター味っ子』、『ザシェフ』が好きですね。わくわくするんです。

(注2)東海林さだお
漫画家、エッセイスト。毎日新聞に連載の『アサッテ君』は2003年11月に連載一万回を達成するなどしている。

―趣味は何ですか?
サッカーですね。小学校のときからやっていて、高校3年間はサッカー部でした。実はア式のサッカーサークルはついこの間、3年の6月に入ったんですよ。またやりたいなぁと思って。高校が慶應志木なんですけど、高校の仲良かった友達が入っていて一緒に参加するようになって、合宿にも行ったりしています。

吉田さんが爽やかにグラウンドを走る姿を勝手に想像してしまう。志木高サッカー部は顧問がいない時期もあった程自由度が高く、吉田さんの肌にも合っていたそうだ。

■ゼミ試の日の朝に・・・

内部生は、大学への推薦制度で学部を選択することになる。
―経済学部を選んだのはどうしてですか?

成績で決まるんですけど、行けるのは法政か経済だったんですね。自分はどちらでも行ける幅はあったんですけど、経済に行きたい、というか経済にしか行けない友達が多かったんですよ(笑)それで僕も経済にしました。

―経済学部では今ゼミに入って勉強をしているんですか?
ゼミは入っていなくてノンゼミですね。山田太門ゼミ(注3)を志望していたんですけど、入ゼミの日に事故に遭って行けなかったんですよ(笑)

幸い大事には至らなかったらしいが、かなりやんちゃな印象だ。

(注3)山田太門研究会
理論経済学・公共経済学などを研究対象とする経済学部ゼミ。
http://seminar.econ.keio.ac.jp/yamada/

■空気を読みつつ調整するのが自分の役割

―普段は何をして過ごしていますか?
遊びの予定が詰まっていますね。飲み会とか、男友達だったらボーリング、カラオケ、麻雀、女友達とだったらスポッチャ(注4)ですね。川崎大師か板橋のスポッチャに行きます。友達のいるところが固まっていて、板橋周辺と横浜周辺なんですよ。だから横浜コミュニティの子と遊ぶときは横浜方面で遊んでいますね。
でも、日吉で一人暮しをしている友達が多いから日吉で遊ぶのが一番多いかな。
行き着けの雀荘があって、そこに集まって「今日はどうする?」って感じで遊びに行きますね。自分たちにしかできない無茶をしようって思っています。

塾高出身者が多いグループと、志木高出身者が多いグループ。それぞれ6人くらいの2つの仲のいいグループを行き来して遊ぶことが多いという。グループ内では、吉田さんはどんなキャラクターなのだろう。

いじられますね。塾高生といるときはボケだし、志木高生といるときは突っ込みですね。塾高と志木高は、笑いとかノリが全然違うんですよ。

自分のグループながらも、静かに観察する目も併せ持っている。個性の違うグループ両方を楽しんでいる様子だ。

▲ホットヨガ体験にて

―どんなスタイルで友達と付き合っているんですか?
自分が何かを言い出すよりも、便乗したり空気を読みつつ調節するっていうのが自分の役割なんですよね。個人の性格を見て、嫌々って言っていても「こいつは嫌って言うときは本当はちょっとやりたがってるんだ」って思えばそういう話の流れを作ったりするのが得意ですね。フィーリングでやっているんで、別に頭で考えたりはしてないですけどね。

―それが自然にできる人はグループ内で貴重ですよね。
そうですね。飲み会で仕切る役の人が自然といたりもする確立されたメンバーなので、その6人だったら合コンで女の子を絶対に楽しませる自信はあります(笑)

吉田さんファンはもちろん、女の子の気になる単語が出てきた。ジャーナル部員も食いつかずにはいられない。

(注4)スポッチャ
スポーツとリラクゼーションが揃う複合エンターテインメント空間。
http://www.round1.co.jp/service/spo-cha/spo-cha.html

■性格は後付けです

―合コンはよくされるんですか?
しますね。一番最近の合コンは先週の金曜かな。相手は他大の大学生が多いですね。

残念ながら、慶應生との合コンはあまりないようだ。ここでミスター取材ではマストとも言える質問をぶつけてみる。ずばり「好きな女の子のタイプ」は?!
目が大きい子ですね。芸能人で言うと鈴木あみが一番好きですね。僕のアドレスは、鈴木あみっていう意味なんですよ(笑)

鈴木あみの曲では「Nothing without you」が一番好きだという。
―どんな性格の女の子が好きなんですか?

難しいですね。みんな建前として「中身を見る」って言いますけど、実際は男なんてみんな女の子を顔とスタイルで見ているんですよ。自分は素直なんで、見るのは「顔とスタイル」って言いますね。中身は顔とスタイルが良ければ気に入ります。性格は後付けですよ(笑)

■自分の言葉で動かしたい

高校時代は国語の先生に憧れた時期もあったという吉田さん。3年の秋、そろそろ就職活動も始まる頃だ。
―将来的の夢はありますか?

特にないです(笑)就職活動もあんまり考えていないんですけど、最近マスコミとか広告業界に興味あるなって感じています。表現する仕事ですね。言葉が好きなので、キャッチコピーのように自分の言葉で動かすことがしたいですね。

好きなCMは、雪国もやしの「高いから買わない方がいいわよ」という作品だそうだ。

■自由でのんびり

取材も終盤に差し掛かったところで、新たな情報が飛び出した。実は2年間の海外生活を経験しているという。
中学のときに親の仕事で家族がシカゴに行ったんですよ。自分は中学受験をして千葉の私立中学に行っていたんですけど、ガムを噛んでるだけで怒られたりして自分の性に合わなかったんですよね。きっちりされるのは嫌で自由が好きだったので、アメリカに行ってやれって感じで行きました。

―アメリカでの生活が今の自由さに与えている影響はありますか?
日本の中学は校則も結構厳しいけどアメリカはそんなものは全くないし、自由でのんびりしていましたね。人数も少なくて三学年合わせて30人くらいだったので、友達ともとことん友達になって、今でも連絡を取っています。友達と仲良くなってコミュニケーション取ったり、のんびりしたりするのはその頃の影響がありますね。

―海外で好きな場所はどこですか?
最近は友達とバリに旅行に行って、良かったですよ。タイも好きですし。でもリゾート地で一番いいのはメキシコのカンクンだと思いますね。ホテルのプールサイドの食べ物とかが全部食べ放題で、おいしいですよ。日本からだと少し遠いけど、大人になったらまた行きたいですね。あと良かったのは、ミズーリ州ですね。親と弟と湖ででっかい魚を釣ったりしてスローライフ的なことをしたのが印象的です。

■適当にがんばります

吉田さんの笑顔には繊細な優しさがにじみ出ているように感じる。繊細な方ではないですか?と聞いてみた。
身の回りのことに対しては繊細じゃないけど、自分としては繊細な部分はあると思いますね。

―最後にミスター慶應コンテストへの意気込みをお願いします。
そうお願いすると、相当悩んでから答えてくれた。

まぁ、適当にがんばります。

―ありがとうございました。

吉田さんのブログを後日見ると、慶應ジャーナルの取材には「世間体受け用の答え」を話したという記述を発見した。ちなみに10月5日の日記である。独特のリズムあるブログは、ファンならずとも必見だ。
このインタビューにも本音は随所に垣間見ることができる。しかし、吉田さんの素顔をもっと知りたい人は、吉田雄一のブログへ急げ――




取材 北林寛子・鄭有眞



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