12月13日、14日に三田キャンパスにおいて、ISFJ(日本政策学生会議)主催の
「ISFJ政策フォーラム2003」(以下、政策フォーラム)が行われた。
政策フォーラムとは、学生が日頃の研究成果に基づき、政策に関する議論を発表する場であり、本年度で7回目を迎える。
今年は論文発表だけであった従来とは異なり、学生同士の、また実際に政策立案に関わっている多彩なゲストの方々とのディスカッションの時間も設けられ、現状の日本に対し、真剣に討議して政策を考える場となった。
過去最多の20大学41ゼミが参加し、金融分科会/財政分科会/社会保障分科会/産業基盤分科会/国際関係分科会の5つの分科会を設けて議論が行われた。
今回は、産業基盤分科会のうち都市をテーマにして論文発表を行った総合政策学部、竹中平蔵ゼミ4年の入波平高行さん、長谷川知弘さん、芦田拓真さんに発表の後、お話を伺った。
―まず政策フォーラムに参加した感想を聞かせてください。
日ごろのゼミの活動ですと、教授と学生同士というような、いつもきまったメンバーでの議論しかしないので、一般の方、他のゼミ、他の先生方あるいは官僚の方々と議論できたことは非常に有意義だったと思います。
―いつものゼミと違うということで、発表の際心がけられていたことってありました?
今回のようないろんなゼミが集まる場合は伝えるということが実は難しくて。
普段のゼミだと、結構文脈を共有しているので、言葉足らずでも通じるんですけど、全然視点が違ったり、バックボーンが違う人たちに伝えるのは難しいので・・・その辺が大変だったんですけど、そこにこそ、こういう場で発表する意義があったと思います。
―
ゲストの方とも活発なディスカッションが行われていましたが、そういう実際に現場で活躍されている方々と議論されたご感想は?
日ごろの勉強あるいは、日ごろの研究のモチベーションになるので非常に良かったと思います。やはりそれがひとつの目標になりますしね。
―
単なる研究発表ではなく、政策提言ということになると、やはり普通の論文発表とは違った切り口からのものになると思いますが?
そうですね。普通の論文発表というのはどちらかという予定調和的な理論をやるっていう感じなんですけど、政策だと具体的に、じゃぁ何するの?という問いに答えなければならないので、そこでやっぱり頭を使うし、後、足を使いますね。そこがすごく大変なところで・・。
―その足を使うというのは、実際にその現場で働いているかたにインタビューにいかれたりという?
そういうことです。今回の研究をやるにあたって、念頭にあったのはやはりただの経済学っていうので終わりじゃなくって、経済活動の中の人間っていうのを考えていました。政策ってやっぱり人間にかかわっていくものだと思うので、単なる学問じゃなくて、一種の思想的なものを含めて、今回のその研究の根底にあったのは事実ですね。